アウディ A3 1.8T
アウディ A3 1.8Tのインプレッションです。
まずはスタイリングです。
このクルマはカッコイイです。ハッチバックながら車高が低くスタイル抜群です。写真で見るより実物の方がカッコよく見えるタイプ、とも思います。
顔はややパンチ不足かな…。90年代のアウディ顔ですが、ちょっとインパクトが弱いです。シングルフレームグリルで個性を強めてきた、現在のアウディの方が好みです。
サイドからリヤにかけてのラインの美しさはうっとりします(爆)。お尻も丸くてキュート。また、濃紺のボディカラーは気品が感じられ、アウディのキャラクターとよく合います。
A3はディテールもすばらしい。隙間がキチッと収まっており、ほど良い緊張感が保たれています。空力もよさそう。ボディだけ見ても、アウディの品質管理の高さを感じます。
内装はアウディ最大のアピールポイントでしょう。A3も例外なく、質感抜群です。
まず、ドアの開け閉めだけでニンマリしてしまいます。まるでパッキンの入った冷蔵庫の扉のような密閉感。いかにもボディ剛性の高そうな開閉音。クルマの乗り降りだけでも楽しめるクルマ、と言ったら言いすぎでしょうか。
アウディの質感の高さは、どこがどう、というより全体から感じます。オーラというのでしょうか。おそらくパーツ一つ一つの質、および組み付け精度が高いのでしょう。
このクルマはスポーツグレードなので太いグリップの本革巻きステアリングやスポーツシートが装備されているのも嬉しいポイントです。
ただし後席はFFハッチバックにしては広くありません。スタイル優先なためゴルフより狭いのはもちろん、BMW 318tiにも負けています。というか、318tiは2700mmもホイールベースがあったおかげか、実はこのクラスでは異常に室内スペースのタテ方向が広いクルマだったのですね。
まずはエンジンですが、このクルマは速いです。ターボの効果はバツグンで、BMW 318tiの2リッターNAより断然速いです。スペックを見ると1800ccの4気筒5バルブターボで、180ps/24.0kgmとなっていますが、やはり150馬力を超えると「速いなぁ」と体感できます。このエンジンは1950~5000rpmまでずっと最大トルクが出るという超フラットトルクの設定で、街乗りがとても乗りやすいです。ATとの相性も上々です。
そのATですが、5速でティプトロニックも付いているのでシフトは自在にできるのですが、一定の回転数を超えると勝手にシフトアップやシフトダウンをするので、完全なマニュアル操作ができるわけではありません。あまりサーキット走行などには向かないATですね。アウディはやはり高速道路をクルージングするのが似合っているようです。
足回りは購入当初はかなり硬い感じでした。下手なスポーツボデル特有のゴツゴツ感です。しかしこれはタイヤをEagle F1に履き替えたとたんに激変しました。F1特有の柔らかさで路面の衝撃をいなし、かつ高速域でも安定性はバツグン、という乗り味になりました。予想していたとはいえさすがF1、これだけで走るのが俄然楽しくなります。
交換前のタイヤはミシュランのPrimacy。01年30週製造とあるのでおそらく新車装着のものでしょう。タイヤ自体が古くなり硬化していたのと、空気圧が指定より高めだったことから、ゴツゴツした乗り心地になったものと思われます。タイヤ(銘柄や空気圧)で乗り心地がこんなに変わるものかと、あらためて実感しました。
コーナーリングは「武器」ではありません。1330kgと重いFFですので、軽快なコーナーリングを要求するには無理があります。しかしタイヤが205と太いので、安定感はあります。ステアリングも重いので、全体的に乗り味は重厚さが全面に出ています。
ブレーキはグッドフィーリング。制動性、コントロール性とも良いものをもっています。180馬力の動力性能に対し十分なブレーキ性能を持っています。また、輸入車の割にはブレーキダストが少ないのは嬉しい誤算です。
このクルマはサーキットでコーナーを云々、というクルマではありません。しかしフラットトルクのエンジン、FFの高い直進性、しっかりしたボディ剛性があいまって、高速クルージングは抜群です。そういった意味での走りの性能はとても高いと言えます。
トランクはハッチバック車らしく必要十分が確保されています。ただしトランクルームが美しすぎるので、汚い物を入れるのをためらう、という問題はあります(汗)。
小物入れやドリンクホルダーなども装備されており便利です。
1.8リッターターボのこのクルマ、燃費は残念ながらイマイチです。
平均で7.3km/Lくらいです(涙)。
ワタシの運転状況は
と、燃費には最悪なのですが、それにしても燃費悪いです。
同じような条件ながらBMW 318tiは8km/Lを超えていたので、A3の方が燃費は良くない、と言えます。
またタンクの容量も55Lしかないので、満タンでの巡航距離も400kmくらいしか伸びません。やはりATのターボ車は厳しいのかなぁ、と思わされます。
ただし高速道路の巡航ではかなり燃費が伸びます。
要はこのクルマ、ドイツ本国のようなどこでも100km/h以上出せる場所に向いており、日本の千葉県のような渋滞だらけのところには向いていないのでしょう。
全体的に満足度の高いクルマです。特に気に入っている部分は
でしょうか。
一方、不満点をあげるなら以下です。
不満はこれくらいです。どんな車にも不満点はあるものですが、A3は不満の少ないクルマと思います。
このクルマはゴルフ4がベースですが、ゴルフよりも顧客層を絞っています。上述したこのクルマの特徴を考えると
こうした方にはとても良い相棒になるでしょう。
ゴルフベースで信頼性も十分ありながら、人とちょっと違ったクルマに乗りたいというマニアの要求にも応えてくれます。
世間での知名度は低く、街でもあまり見かけませんが、世の中にはいいクルマがあるものだなぁ、と乗るたびに感じます。
Last updated : 2006.01.31