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「管理人のひとりごと」からテーマごとにピックアップした厳選集です。
このページは、ワタシが自分の所有車以外で乗ったクルマの試乗レポートです。必ずしも「運転」だけでなく「試座」も含まれています(汗)。
日産・スカイライン 250GTに試乗しました。

日産・スカイライン 250GT
感想ですが、とても印象が良かったです。
停まっているときは静粛性がとても高く、極めて快適です。走り始めるとエンジン音はしますが、これはこれでナイスな演出。音はあっても不快なノイズは少なく、ドライブしていてとても気持ちよいです。
FRらしくハンドリングは自然だし、アクセル、ブレーキ、ボタン類の各操作系もスムーズで不自然さがありません。ボディはそれなりに大きいものの、車両感覚はつかみやすくネガティブには感じません。車幅だけならBMW3シリーズよりもスリムですし。
2500ccの自然吸気エンジンは必要十分のパワーが出ており、トルクの出方も自然です。また7ATもスムーズ。驚くべき新メカ、というわけではありませんが、心地よいドライブトレインです。
総合的に、とても気持ち良いクルマで、とても気に入りました。
唯一気に入らないのは足踏み式パーキングブレーキ。
このパーツがあると、一気におっさん臭くなり、たちまちスポーティーさが薄れます。BMW 3リーズは依然としてサイドブレーキで頑張っています。スカイラインはスポーツセダンを名乗りたいなら、このオヤヂアイテムは即やめてほしいものです。
というわけで、パーキングブレーキだけは好みでないものの、全体的な印象はとてもよかったスカイライン250GTでした。もしこの手のクルマを検討する機会があれば、有力候補に入れたいと思います。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-01.htm#day11
Aクラスの車検の間、ヤナセさんのご厚意により、代車としてCクラス(W203)ワゴンを借りました。インプレッションを書いておきます。

Cクラス(W203)ワゴン
このクルマは2007年式、W203の最終型となるのC180コンプレッサーアバンギャルドです。走行距離は36000km、まあ年式相応というところです。
まず走行性能はなかなかのものです。1800ccのスーパーチャージャー付きエンジンは、激速ではありませんが、まずまず良好な加速をしてくれます。燃費も良さそう。また一般道、高速道路を走りましたが、安定性と乗り心地が高いレベルで両立しています。
内装もシンプルながら、見やすいメーターなど好感を持てます。
個人的にはメルセデスの内装、特にメーター類は、最新型よりもむしろこの年代の方が好きです。余計な装飾がなく、スッキリしていてとても実用的です。
内装でもう一つ。このクルマのシートは外側が人工のレザー、内側がファブリックでできているのですが、外側のレザー部分に擦れがまったくありませんでした。もし外側が本革だったら、36000kmも走っていれば確実に運転席シート側は擦れが出ているところですが、この人工レザーは擦れが皆無。かなり丈夫な素材とみました。もちろん質感では本革にかなわないかもしれませんが、実用面を考えればなかなか魅力的です。
さて、ワゴンといえばトランクの使いやすさはとても気になります。
個人的には特に、最近はロードバイク趣味がますます熱くなっているので、ロードバイクが積載できるかどうかは気になるところ。早速テストしてみました。

Cクラス(W203)ワゴンのトランク
ロードバイクを前後輪外して入れようとするも、わずかに入らず
結果は…、前後輪外しても、わずかに入りませんでした。
写真では入っているように見えますが、実際にはトランクリッドが閉まりません…。
他の置き方はテストし忘れてしまいましたが(汗)、トランクの積載性はイマイチ。FRだし今となってはコンパクト、というくらいのボディサイズなので、トランクは苦戦でした。
というわけでW203のCクラスワゴンは、ワゴンと呼ぶにはちょっと積載性が頼りないのが残念。コンパクトなサイズ、FRの走り、内装などは申し分ないだけに、惜しいです。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-04.htm#day17
VWの新型パサートに試乗しました。

VW・新型パサート ヴァリアント
(携帯カメラなのでちょっと苦しい画像ですが…)
試乗したのはヴァリアントのTSI Highlineです。現時点での最上級グレードなのですが、搭載されるエンジンは例によってVWお得意のTSI、わずか1400ccです。これを7速DSGで駆ります。
そのパワートレインですが、相変わらずVWのDSGはオートマチック(あえてそう書きます)としては世界最高レベルです。トルコンATと遜色ないスムーズさと、マニュアルのダイレクト感。本来矛盾しがちなものが見事に両立されています。
パサートヴァリアントの大柄な車体に1400ccで大丈夫か心配でしたが、それはまったくの杞憂でした。TSIエンジンはこのクルマをゆとりを持って走らせてくれます。Sモードに入れるとむしろ速すぎるくらいです。試乗時は営業さんすら不在の一名乗車でしたが、乗った感触では定員フル乗車+荷物でも特に問題ないと思われます。
つくづく感じることですが、クルマの基本はやはりパワートレインと思います。
いかに良いエンジンと、スムーズなトランスミッションが組み合わさるかです。
そして、最近のVWのTSI+DSGは、その点で文句のつけようがないほど素晴らしいので、その他の評価もつい甘くなりがちです(爆)。いや、決してそんなつもりはないのですが、新型パサートは内装はプレーンで好みだし、後席はゴルフと比べてもかなりゆったり、そしてトランクも他のワゴンとは比較にならないほど大きなサイズを有しています。
参考までに巻尺によるトランクのサイズをメモしておきます。単位はcmで、いずれも有効スペースとして使える部分での計測です。
パサートヴァリアントは幅104、奥行き112、高さ76でした。一方ゴルフヴァリアントは幅101、奥行き105、高さ73でした。それぞれのスリーサイズの単純な掛け算で比べると、パサートヴァリアントのトランクはゴルフヴァリアントのそれより14%大きい、となりました。ワタシが両者のトランクを熱心に見ながら「どうやってロードバイクを格納しようか」と考えていたのは言うまでもありません。
というわけで新型パサート、かなり気に入りました。
実はゴルフの5→6への変化と同じで、フルモデルチェンジというよりはビッグマイナーチェンジに近いですが、元々先代パサートも魅力的だったので、それがさらに磨きがかかった、というところです。ああ、こいつにロードバイクを搭載して軽井沢や八ヶ岳に行ったら楽しいだろうなぁ、と妄想が膨らむパサート試乗でした。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-08.htm#day12
今回の北海道旅行の足として、ホンダ・インサイトのレンタカーを利用しました。

ホンダ・インサイト
ワタシとしては2009年2月のディーラー試乗以来のインサイトです。今回のドライブでの印象は、基本的には当時と変わりませんでした。相変わらず、ハイブリッドカーにしては普通のガソリンエンジン車と変わらない動きで、気をつかわず普通に運転できるところが、このクルマのメリットの一つでしょう。
今回新たに感じたのは、ネガティブな面は遮音性がイマイチで意外とロードノイズを拾ううるさいクルマだということ。良い面はシートの表皮の、特に手に触れる部分の感触がとてもよかったことです。遮音性が甘かったり、シートの一部だけ感触の良い素材を使ったりと、インサイトがコストの厳しい制約と戦いながら、あれこれ削ったり盛ったりして作ったんだろうなぁと、こうした細部から感じ取れます。
ワタシは特に悪い印象はなかったのですが、後席の妻の評価は辛口でした。
後部座席は狭く、また窓も小さいため北海道の景色が見辛かったとのことです。Aクラスの方が断然ゆったりしているとのこと。確かに、低いルーフの影響で、後部座席は閉塞感があります。またトランクもやはり低いルーフの影響で、あまり大きくはありません。
妻の評価が芳しくないのと、トランクにロードバイクはどう考えても積載できそうにないので、残念ながら我が家の次期ファミリーカーにはならないでしょう(苦笑)。
トータル走行距離は381km、ガソリンは満タン法計測で19.8L使ったので、燃費は19.2km/Lでした。さすがインサイト、そして北海道のガラガラの道! 千葉県の細々した道ではありえない好成績が出ました。
というわけで、ディーラーでの20分程度の試乗でなく、レンタカーで数日じっくり乗ると、また違ったものが見えてきて楽しいです。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-08.htm#day19
我が家はサードカーの検討を開始しました。
まあいつものように中古になるのですが、そのヒントを探しに、新車の試乗もしておこうと思います。これからしばらくは、いろいろと試乗レポートになりそうです。
というわけで、最近気になる日産のコンパクトSUV、デュアリスに試乗しました。欧州主導で設計、開発が行われ、2007年の日本デビュー当初は英国工場からの逆輸入車だった「帰国子女」です。もっとも今は九州工場(日産自動車九州)で生産される「日本車」です。グレードはちょっと特殊ですが、オーテックバージョンの「CrossRider」です。

日産・デュアリス CrossRider
印象ですが、とても良かったです。欲しくなりました。
このクルマの良いところは、全体的に造りがとてもしっかりしていることです。まずボディがしっかりしているので、走りに安定感があります。具体的には直進性が素晴らしいですし、ハンドリングも重心の高いSUVにしてはキビキビ曲がります。ブレーキも申し分なし。またドアの閉まり具合の良さ、内装から不快なキシミ音が皆無なことも、ボディの造りの良さが好影響を及ぼしていると思われます。シートも体を優しく包み込みながら、適度な硬さで支えてくれて、実に良いです。
タイプが異なりますが、全体的な造りの良さはVWゴルフといい勝負ができます。
日本で買うなら安いんだからデュアリスの方がベターとも言えます。ようやく日本車にも、ゴルフと真っ向勝負できるクルマが出てきた、という印象を強く持ちました。
これで新世代のパワートレイン、例えば小排気量+過給器+デュアルクラッチトランスミッションが加わったら、価格のアドバンテージでデュアリスはゴルフに勝てます。でも、残念ながらデュアリスのパワートレインは2L自然吸気+CVT…。悪くはないですが、VWのパワートレインには楽しさ、気持ち良さで遠く及びません。まあデュアリスのパワートレイン自体は決して悪くはないです。ECOモードではかったるいですが、ECOスイッチを切れば重しが取れたように、そこそこ速く走ります。比較する相手が悪いだけです。
トランクはこのサイズ(全長4315mm)にしては異様にデカイです。

日産・デュアリスのトランク
巻尺計測で幅は狭いところでも110cm、奥行きは84~90cmあります。
もちろん単にサイズだけでなく、開口部の大きさや荷室の形状など、使いやすさもこのクラスでは文句なしです。先日デュアリスに自転車を積載するネタを書きましたが、あれは伊達ではありません。個人的には、ハッキリ言ってこのトランクだけでこのクルマが欲しくなりました。
ただし代償なのか、後席は微妙に狭い気がします。
極端に狭くて困る、というレベルではないのですが、ゆったりとはしていません。
しかしながら、全長の制約がある中で、後席を不満が出ないギリギリのところにうまく抑えた上で、抜群にデカくて使いやすそうなトランクを用意した、デュアリスの設計の考え方は大いに支持できます。優先順位のつけ方に光るものを感じます。
オーテックバージョンの「CrossRider」というグレードにも触れてきます。これの特徴である18インチホイールとローダウンされた足回りについてですが、思ったより乗り心地は悪くありません。とはいえ、マンホールの蓋を踏んだりすると素性はバレます。個人的には16インチか、せいぜい17インチで十分です。
というわけでデュアリス、とても気に入りました。
ただ中古だとちょっと高いし、今回の我が家のニーズにはちょっと立派過ぎるかもしれません。相場を見ながら検討します。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-12.htm#day09
トヨタのネッツ店に行ってきました。
目的はトヨタのCセグメント・オーリス。その試乗記を書いておきます。試乗車は1500ccエンジン+CVTの「150X Mパッケージ」です。上級版でも廉価版でもないど真ん中であり、オーリス一番の売れ筋グレードとのことです。

トヨタ・オーリス 150X Mパッケージ
さて印象ですが一言でいうと「エンジンは安物の小型車丸出しでがっかり、しかしそれ以外は本格的なグローバルCセグメントとして上々の出来。」でした。
ダメな方から書いておきます。
1500ccのエンジン、これはイマイチでした。音が日本ドメスティック丸出しの安物の軽やリッターカーそのもの。スタートした瞬間に「ああ、こんなもんか。」とガッカリします。パワーやトルクもこのクラスの車体を引っ張るには少々役不足。大人しく走る分には問題ないですが、首都高の短い合流レーンではテクニックが必要です。車体そのものが本格的な造りをしている分、エンジンの役不足感が目立ちます。
ワタシは別に軽自動車やリッターカーの安っぽさそのものを否定しているわけではありません。物には用途や価格に応じた「最適」があり、軽のパワートレインが安っぽく唸りを上げて走るのは、それはそれで「最適」であり、嫌いではありません。
しかしオーリスの車格や期待値を考えると、この1500ccのパワートレインは「最適」には程遠く、とてもバランスが悪いのです。
まあオーリスに限らず、ライバルのアクセラやインプレッサにも言えますが、このクラスで1500ccエンジンは非力さだけが目立ちます。自動車の乗りやすさを考えればこのクラスは本来1700~1800ccあたりがベストバランスと思いますが、日本の悪しき税制により、区切りのよい1500ccばかりになってしまうのですね。そして、その次はこれまた税制の区切りで、いきなり2000ccになってしまい、なかなか中間がありません。オーリス150X Mパッケージは日本のガラパゴス政策の被害者なのかもしれません。
ただしオーリスには1800cc版もあり、1500cc版との重量差はわずか20kg。
これはかなり期待できるかもしれません。が、試乗車はほとんどないですね…。
おっと、エンジンのことだけで長々と書いてしまいました。
軌道を修正して、続けます。このクルマは良いところもたくさんありました。まず車体の造りがしっかりしているので、直進性がとても良いです。またブレーキも良いフィーリングで、かつしっかり止まります。コーナーリングは試す機会はほとんどありませんでしたが、しっかりした足回りの印象から、悪くはなさそうです。さすが、トヨタがVWゴルフをライバルに造り込んだだけあって、こうした面はよくできています。
CVTはそれ自体には面白みはありませんが、レバーを横に倒すとスポーツモードになるので、操作はしやすいです。
内装はちょっと変わっています。特に奇抜なデザインのメーターは、イマイチ落ち着きません。このクルマは欧州ではド定番なのだから、もう少しオーソドックスでも良い気がします。いやしかし、トヨタ自体が欧州では決してド定番ではないから、少しユニークにせざるをえなかったのかもしれません。
シートは一瞬「良いシートかな?」と思いましたが、座り続けると肩のサポートが甘く感じます。腰はしっかりサポートされるのですが…。まあこれはワタシのポジションが短い試乗時間で煮詰め切れなかったからかもしれません。
後席はそこそこ広いです。このクラスでは十分合格点。
妻からの不満も出ないと思われます(汗)。
そして、ロードバイク趣味人として気になるトランクですが、こんな感じです。

トヨタ・オーリスのトランク
サイズは幅がホイールハウス内側で101cm、奥行78cmです。デュアリスには敵いませんが、このクラスでは標準的な、悪くない大きさです。ただしロードバイクを積載するのは、微妙に無理な気がします…。確かめていないので断言はできませんが。
このクルマは全長が4245mmと、ライバルのデュアリスやアクセラ、インプレッサより短いのは魅力です。我が家のカーポートはそんなに広くないので、毎日の切り返しを考えると全長は結構切実な問題なのですよ…。一方、全長の短さはトランクの奥行にどうしても影響します。そして、トランクの奥行が足りないとロードバイクの積載は難しくなります。このジレンマに悩んでいます。
というわけで、オーリスは全体的な印象は悪くないです。
日本メーカーながら欧州市場をにらんだ本格的Cセグメントであること、ライバルのアクセラやインプレッサより全長が短いことは魅力です。1500ccはNGですが、1800ccなら走りも期待できそうです。
ただし中古で1800ccで走行距離が少なくて…などと条件を絞ると、見つけるのは難しくなりそうです。このあたりが悩ましいクルマです。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-12.htm#day11
せっかくネッツ店に行っておきながらこのクルマの前を素通り…、というわけにもいかなかったので、新型になった三代目ヴィッツにも試乗しました。
グレードは多分(汗)Fで、エアロが装着されていました。

トヨタ・ヴィッツ
さて印象ですが一言「ヴィッツも立派になったものだなぁ」と感じました。
特に今回驚いたのは、相変わらずコンパクトなサイズながら、後席がそこそこ広く、またトランクもそこそこ確保されていたことです。トランクの巻尺計測では幅がホイールハウス内側で100cm、奥行68cm。オーリスと幅は1cm、奥行も10cmしか変わりません。同じBセグメントでもスイフトやデミオ(※)のトランクは小さくて「セカンドカー」ですが、ヴィッツなら「ファーストカー」として、4人家族くらいならどうにかやっていけそうです。
(※12月13日訂正:デミオのトランクは結構大きいです。お詫びして訂正します!)
パワートレインは1300ccのエンジンとCVT。車体が軽いからでしょうか、このパワーユニットで十分軽快に走ります。先に乗ったオーリス1500ccと加速感はほとんど変わらないか、むしろヴィッツの方が良いです。
足回りも悪くない印象です。
毎日高速道路で通勤、というならまだしも、たまに高速に乗る程度なら十分なしっかり感が確保されています。一方で街乗りレベルの速度域での乗り心地は良好。このへんはトヨタらしく、Bセグメントに必要なバランスをよくわきまえて造られています。
遮音性はこのクラス相応…。先のオーリスと比べるとうるさいです。
しかしこのクラスで遮音にお金をかけて車重が重くなっては本末転倒なので、ここもやらなさすぎずやりすぎず、うまくバランスが取れているといえます。
内装は先代までの特徴だったセンターメーターはやめたようです。
普通になり、運転しやすくなりました。
しかしハザードスウィッチが妙にデカく、一方でナビゲーションがずいぶん助手席側に追いやられたデザインは、イマイチ意図がわかりません。トヨタはクルマの造り全般は直球勝負が多いのですが、インテリアは時々かなりクセのある変化球を投げてきます。しかもそれは、大抵がハッキリとわかるボール球…。ワタシとしては、運転しながら常に意識するインテリアこそ、できるだけオーソドックスであるべきと思いますが…。
というわけでヴィッツの印象は「立派になったものだなぁ」に尽きます。
Bセグメントですがセカンドカーではなく、ファーストカーを志向しています。
あらためてBセグメントのライバルを見渡すと、走りに振ってパーソナルカーと割り切ったスイフト、軽量化と燃費で健闘しているデミオ、ユーティリティーなら任せろのフィット、世界中で安く造り安く売ることを考えたマーチ。おおむねそんな感じでしょうか。
そんな中でヴィッツは、すべての項目で80点が取れて、極端に落第するところがない、極めてオーソドックスなモデル、という位置づけですね。そしてファーストカーでも十分やっていけます。結局、日本ではこういうのが一番売れるのでしょうね(苦笑)。
二台所有を推奨するカーマニアとしては、評価が微妙なヴィッツの試乗でした(汗)。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-12.htm#day12
試乗の旅、トヨタの次はスズキを訪問しました。主力のスイフトの試乗車は残念ながらありませんでしたが、SX4とスプラッシュという、妙にマニアックな二台に乗ることができました。というわけで、今日と明日はスズキのマニアック車のレポートです。
まず第一弾はSX4です。
SX4は先代スイフトがベースで、フィアットと共同開発されたものです。さらにWRC参戦も考慮してボディ剛性も強化されているとのこと。見た目はSUV風トールワゴンですが、中身は骨太に造られているようです。

スズキ・SX4
さて乗った印象ですが、正直言って「印象に残らない」でした…。
フィアットと共同開発だ、WRC参戦だ、というのでもう少し骨のあるクルマかと思っていましたが、都内の幹線道路を普通に乗る分には、そんなものは微塵にも感じられませんでした。いかにも日本車っぽい、ちょっと古臭いフィールの1500ccエンジンと、これまたいかにも日本車っぽい、やたら出足だけがいい4ATの組み合わせ。「ああこんな感じね」と、わずか10秒乗っただけで白けてしまうようなドライブトレインです。
足回りはまずまずです。車高が高いですが、安定感はあります。
ただ、感動するような凄みはありません。
ちょっと背が高いクルマなので、見晴らしは良く、運転はしやすいです。
大きさはメルセデスAクラスとよく似ています。
内装はシンプルというか、素っ気ないです。
ただしメーターだけ220km/hまで刻まれていて、そこだけ「主張」を感じます。

スズキ・SX4のメーター
220km/hまで刻まれています
後席とトランクは意外と広いです。このへんもメルセデスAクラスとよく似ています。
しかしAクラスより全長が長いのに、Aクラスとスペース的には大差ないです。
造りはしっかりしているとは感じます。しかし、そのしっかり感は、ちょっと昔のクルマっぽいしっかり感です。一世代前のポロとよく似ていました。このクルマ、パワートレインもボディもそうですが、もう設計が古いのでしょうか。2011年の新車とは思えません。
というわけで、決して悪いクルマではありません。
しかし我が家がこれを買うことはないです。Aクラスとはキャラが被っていますが、申し訳ないですがあらゆる面でAクラスの方が上です。となると、我が家がわざわざこれを買う理由は出てきません。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-12.htm#day13
スズキの試乗第二弾はスプラッシュです。販売はまったくパッとしないようですが、マニアや評論家諸氏の評価はすこぶる高いモデルです。以前から気になっていたモデルですが、ようやく試乗することができました。
試乗車は初期型で、なんと店長のプライベートカーだそうです。走行距離19000kmと、そこそこ走っていました。

スズキ・スプラッシュ
乗った印象ですが、走りの部分はよかったです。
一方で、造りが安っぽいのは否めず、そこはイマイチでした。
走った感触はとても良いです。SX4よりこちらが好み。エンジンは1200ccですがこの車体を軽快に走らせるには十分。CVTは制御がメルセデスAクラスに似て、スタートダッシュがマイルドでコントロールがしやすいです。そして足周りは、荒川沿いのちょっと荒れた土手道でも、足がよく動いてしっかりタイヤを接地させるのが明確にわかります。走りは総じてワタシ好み。評論家やマニアが評価するのも十分頷けます。
一方で、造りは率直に言って安っぽさが否めません。
内装は簡素が過ぎます。また造りとは関係ないですが、ウインカーを出すとピコピコと不思議な音が出ます。また19000km走っているからか、ボディに少々疲れ、ヤレみたいなものを感じます。評論家のセンセイは所詮このクルマを買わないから、造りとか耐久性とかはあまり気にならないのですかね?
考えてみると、このクルマはスズキとオペルの合作。そして背景にはGMがいます。
スズキ、オペル、GMといったら「安いの作るのはオレに任せろ」の日欧米の代表選手のようなもの。この三つが力を合わせたら、そりゃ安っぽいのが出てくるわな、と妙に納得してしまいます…。
というわけでスプラッシュ。マニアや評論家のセンセイがベダ褒めするのは理解できました。ワタシもまあ、いいクルマとは思いました。しかし「買いたい」というほどお熱が上がることはありませんでした。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-12.htm#day14
日産の電気自動車・リーフを格安でレンタカーする機会があったので、試してみました。リーフは次のセカンドカーとして検討しているわけではないですが、近い将来としてはありえるので、まずはトライです。

日産・リーフ
さて日産リーフ、走りは文句ないです。
エンジン、じゃなくてモーターによる加速は実にスムーズで、スピードも速過ぎるくらい。新幹線のような「キュイーン」というかすかなモーター音を奏でながら、新幹線のようにスムーズに加速します。高速道路の合流が楽しくなるほどです。
一方ECOモードにすると、重しを背負ってヒルクライムするが如く、動きが重くなります。普段モードとのギャップが激しいです。まあ渋滞時はECOモードでもよいでしょう。
ハンドリングもなかなか。エンジンでなくモーターなので、フロントが軽いです。その分ノーズの動きが軽くて、FRやミッドシップのような軽快さがあります。車検証を調べたら軸重量は前輪が870kg、後輪が650kg。重量配分は57:43だから、下手なFRセダンよりもはるかに前後重量バランスが良いです。FFなので前輪へのトラクション不足をむしろ心配しないといけないくらいです。
乗り心地も素晴らしいです。
まあ代償として、高速道路で京急快特以上のスピードを出すと、ピッチ方向の動きが少々落ち着かなく、グラグラします。とはいえ電気自動車でこのスピードで走ると充電がみるみる減るので速度を落とさざるをえません。なのでこの速度域のセッティングはさほど重要ではないのでしょう。
その充電ですが、これはやはり、電気自動車一番のネックであると痛感しました。
レンタカー屋で充電MAXで渡されたのですが、表示上の走行可能距離はこの時点でたった120km、ECOモードでも145kmです。そして、数キロ走っただけでも目盛りが減っていきます。これだと遠出も深夜のドライブも無理だし、みるみる目盛りが減るのは精神衛生上もよくないです。
22.5km走り、いったん家に帰り、充電してみました。こんな時代も来るかとガレージに200V電源を用意しておいてよかった! 初めて使いました。

日産・リーフ
鼻血の止血…、いや我が家のガレージで充電中(汗)
充電前、充電の目盛りは16分の5減少していました。
55分の充電後、目盛りは3つ分回復し、走行可能距離は100kmから132kmに、32kmプラスされました。とはいえ、これではちょっと足りないですね…。

充電前
22.5km走行し、目盛りは16分の5減少

家庭用200Vで55分充電後
3目盛り回復し、走行可能距離が32kmプラスに
さて、クルマの話に戻ります。
ボディの造りは最新の日本車の例に漏れず、しっかりした造りで好感が持てます。内装は明るいアイボリーで、このクルマの個性をうまく演出しています。シートはドイツ系のしっかりタイプでなく、フランス系のふんわりタイプ。よくできていて快適だし、このクルマのキャラや想定巡航速度とマッチしています。
後席も広大、とは言わずとも、Cセグメントとしてはまずまずです。
そしてロードバイク趣味人として気になるトランクは…

日産・リーフのトランク
ロードバイク積載は無理でした
ロードバイク積載は無理でした。
スペースは広いのですが、形が複雑でスポッとは入ってくれませんでした。容量そのものはあるので、レンガなんかはたくさん積めそうですが(汗)。
というわけで、レンタカーでたっぷり乗った感想ですが、走る、曲がる、止まるなど、クルマとしてはとてもよくできていました。電気自動車の初期モデルとしては十分です。
ネックはやはり、巡航距離の足りなさです。100kmちょっとしか走れないのでは、ちょっとした遠出もできません。現時点では用途が限られます。セカンドカー、サードカーを使い分けられるならまだしも、これ1台で全部済ませるのは無理でしょう。
もちろんメーカーもそれは理解して、日々改良を重ねていることでしょう。
満充電で、特にエコドライブをせずとも最低300km、できれば400kmくらい走れれば、十分実用的になるはずです。要はバッテリー性能、ないし効率性が今の3倍よくなればいいのに、と思います。
逆に、ネックは本当にそこだけ。
なので充電容量の問題が解決すれば、電気自動車が本格的に普及するのは意外と早いのでは、と思います。ハイブリッドカーは本格普及まで約10年かかりましたが、電気自動車はその半分、5年後くらいには普及フェーズに入りそうな予感がしました。
レンタカーを返却し、Aクラスで家に帰りましたが、ガソリンエンジンのクルマが妙に古臭く感じました…。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-12.htm#day15
試乗の旅が続きます。今日、明日はマツダです。SKYACTIV仕様になったアクセラとデミオに乗ったので、その試乗記を残しておきます。
まずはアクセラ。ファミリアの後継として2003年にデビュー以来好調なセールスを続け、すっかりマツダの代表車種に育ったCセグメントです。ヨーロッパでは松田さn、いや「MAZDA 3」名で売られています。
グレードは20S-SKYACTIVで、オプションの17インチアルミを装着しています。この青のボディカラーは本当にカッコイイです。これで4465mmもある全長がもう少し(あと100~200mm)短くなれば申し分ないのですが…。

マツダ・アクセラ 20S SKYACTIV
(写真は16インチ仕様)
さて乗った印象ですが「硬い」です。「硬質な」とでもいいましょうか。
とにかく、ボディ剛性がとても上がっているのが感じられます。ロールバーをガチガチに組んだツーリングカーレース仕様みたいです。そして足回りも硬めだし、17インチホイールも硬さをストレートに伝えてきます。
なので、良くも悪くも、乗り味はこの「硬さ」が全面に出ています。ハンドリングは自然で、安定感も十分すぎるほどですが、試乗した江戸川沿いの土手道のような適度に荒れた路面では快適とはいいがたいです。これがマツダスピードアクセラのセッティングというならちょうど良い気がしますが。ワタシはまあギリギリ許容範囲内ですが、妻が毎日これで首都高で通勤するのは、ちょっと疲れるかもしれません。
パワートレインは素晴らしいです。
特に優れているのはマツダが新開発した「SKYACTIV」なAT。詳細は自動車雑誌にお任せしますが、トルクコンバーター方式のATながらロックアップ領域が従来の49%に対し82%となり、より直結してエンジンパワーを車輪に伝えられるようです。
また変速も極めてスムーズで、ステアリングのパドルシフトを操作すると、テレビゲームばりのレスポンスで瞬間変速します。ワタシはATで積極的に変速することにはあまり興味がありませんが、これだけレスポンスの良いATで、かつシフトレバーを手前に引くとアップという操作のしやすさ(主要メーカーではマツダとBMWだけがこの方式)を持ったこのATなら、積極的にシフト操作をしてもいいな、と思わせます。
惜しいのはスポーツモードがないこと。もしSモードが用意されたら、VWのDSGを超えて「世界最高です」と言い切ってもよいのですが…。マツダさんあと少し!
とはいっても、マツダがこれだけのトランスミッションを造ったのは立派です。CVTはまどろっこしいので個人的に好きではないし、かといってDSGはちょっとダイレクトすぎるところがあります。マツダの新しいATは、両者のネガをうまく消した、トルコンATの新世代版として、高く評価できます。あとは信頼性がどうかでしょう。
アイドリングストップはコントロールしやすいです。意識的にブレーキを強く踏めばエンジンは止まります。一方で緩めに踏めばエンジンは停止しません。踏切や赤信号の長い交差点では強く踏んで意図的にエンジンを止めて、赤信号の短い交差点などでは軽く踏んでエンジンを止めずすぐ発進できるようにする、などと自在にコントロールできます。
内装はシンプルで好きです。シートは前回15Cに乗った時にも書いた通り良好。後部座席のスペースもCセグメントとしては十分です。
トランクは広いです。まあCセグメントにしては異様に全長が長いので、せめてその恩恵は受けておきたいところ。サイズは幅105cm、奥行80~85cmです。内張りもマツダにしちゃ珍しく(爆)、丁寧に仕上げられています。このスペースなら、ロードバイク積載も多分大丈夫そうかな? 確かめてはいませんが。

マツダ・アクセラのトランク
というわけでアクセラ。初代の初期型は良い印象がありませんでしたが、8年造り続けてきたことで、良いクルマに成長したなぁ、と実感しました。8年前は抵抗があった車幅の拡張も、Cセグメントでさえ1800mmオーバーも増えてきた昨今の水準からすると、1755mmはむしろコンパクトな部類に入ります。そして、今回のSKYACTIV化によってパワートレイン、特にATに劇的な進歩があったことは特筆できます。
惜しいのは乗り心地。20Sの17インチ仕様は硬かった! これは16インチ仕様を確かめておかないと、と思った今回の試乗でした。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-12.htm#day17
マツダの試乗、第二弾はSKYACTIVになったデミオです。

マツダ・デミオ 13-SKYACTIV
さて乗ってみて、すぐに「これはいい! すごくいい!!」と思いました。
とにかく動きが軽い! 車重が軽いからでしょうか、エンジンパワーがなくても軽快に加速するし、ハンドリングも自然で気持ちいいし、ブレーキの感触も実にいいです。クルマに関する全ての動きに好影響が感じられます。「ああ、クルマってやっぱり、軽いことは絶対正義なんだな。」と試乗しながら痛感しました。
乗り心地もこのクラスにしては驚くほど良いです。感心しました。もし「新しいプジョーです」と言われたら「なるほどー、いいですねー、さすが猫足ですねー、やっぱフランス車は違いますねー。」などと答えてしまいそう。それくらいしなやかな足回りでした。
正直なところ試乗前は「単なる燃費スペシャルで、試乗しても面白くもなんともなかったらどうしよう。燃費なんて試乗じゃ所詮わからないし。」と不安もあったのですが、それは走りだした瞬間に吹き飛びました。パワー的にはごく普通のエンジンとサイズの控えめなエコタイヤ…。走りをアピールする武器はほとんどないのに、どうしてこんなに軽快に走り、どうしてこんなに楽しい気持ちになるのだろう! というくらい素晴らしい出来栄えでした。試乗しながら思わずニヤけてしまうクルマも久しぶりです。
シートもとてもよかったです。アクセラのドイツ車的、レカロ的なしっかり系ではなくて、ふんわり包み込むタイプですが、日本のコンパクトカーにしては異例なほどゆったりした造りで、とても快適でした。ちょっと前まで日本のコンパクトカーのシートは小さくてしょぼいのが相場でしたが、最新のデミオは水準は一気に引き上げることでしょう。
トランクはサイズが幅100cm、奥行63~65cm、高さ52cm。先日ヴィッツ試乗記にて「デミオのトランクはセカンドカー」と書きましたが、あらためて巻尺で採寸したところ、このクラスにしてはそこそこ広いことが判明しました。お詫びして前言を撤回させていただきます。ロードバイク積載はおそらく無理ですが、そこはあえてこだわる必要はないかも、とデミオに関しては思えます。
というわけで、デミオはとても良かったです。
SKYACTIVグレードになる際にマイナーチェンジで細部も改良されたそうですが、記念すべきSKYACTIVの第一弾として、相当念入りに造ったのでは、と思われます。もちろん三代目デミオそのものの素性の良さもあるでしょうし、デビューから4年が経過し熟成された、というのもあるのでしょう。
こうなると、他のグレードや、中古車マニアとしてはマイナーチェンジ前との違いも気になってきました。でも、SKYACTIVのこの出来を考えると、1~2年待ってSKYACTIVの中古を狙った方がよいかもしれません。それくらい印象が良かったです。
それにしても、アクセラといいデミオといい、最近のマツダは頑張っています。
ハイブリッドやEVで出遅れたマツダは近年厳しかったですが、ここにきてSKYACTIVで盛り返しています。SKYACTIVは決して「飛び道具」ではなく、車体の軽量化と、パワートレインおよびシャシーの技術的改良の集合体であり、その一つ一つは小さなものです。しかしマツダは本来、地道なことをコツコツ積み重ねて、いつのまにか大きな力を産み出すのが得意な企業です。ロータリーエンジンの開発、RX-7の軽量化、ル・マン制覇…。いずれも小さいことを地道に積み重ねて、大きな大輪を咲かせたものです。
SKYACTIVはそんなマツダらしい、派手さはないが着実なアプローチです。
そして、その方向が間違っていないことが、アクセラとデミオの試乗で明確になりました。
最近ロードバイクが好きなので、こんな例え話が浮かびました。
豊田君と本田君はカーボン素材の軽量フレームで競っています。「最近はカーボンもずいぶん安くなったんだぜ。」と。そこに日産君が電動変速機付きモデルを武器に殴りこみをしてきました。電動変速機はメチャクチャよく走るそうですが、乗れる距離が短いそうです。そんな中、松田君はどうしているかというと、地道にローラーや筋トレや走り込みで鍛えたり、フォームを一から見直したりしているようです。「アイツはパーツ買えるお金ないから、鍛えるしか能がないんだ。」とライバルたちは冷ややかな目で見ています。
今、レースをすると豊田君か本田君か日産君が勝つでしょう。しかし数年後、鍛えられた松田君がカーボンフレームに電動変速機付きのバイクに乗ったら…。
「今のうちにマツダの株買っておくか。」と真剣に考えてしまいそうな、アクセラとデミオの試乗でした。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-12.htm#day18
先日スズキに行きながら主力のスイフトに乗れませんでしたが、あらためて乗る機会があったので試乗記を残しておきます。

スズキ・スイフト
さて乗った印象ですが、全体的には悪くなかったです。
しかしデミオのSKYACTIVと比べると、現時点でこれを選択することはないです。
スイフトの良い点は一つは足回りです。直進性、コーナーリングのいすれも気持ちよい動きをしてくれます。それでいて乗り心地も悪くありません。
もう一つの美点はボディの造りがとても良いことです。
同じスズキでも、先日乗ったSX4やスプラッシュより、明らかに世代が変わったというか今風になったというか、しっかりして、それでいてしなやかな、洗練された造りになりました。スイフトも三代目にして、いよいよ世界のライバルを相手にしても十分競争力のあるクルマに仕上がったなぁ、と全体の造りからは感じることができます。
シートもなかなかでした。柔らかめのシートですが、運転しやすいものでした。
一方で、拍子抜けというか、意外だったのがパワートレイン。普通に乗っている分には問題ないのですが、どうもエンジンのクセなのか、あるいは個体差なのかわかりませんが、交差点などで徐行する際に、エンジン回転の低下に伴い極端にトルクが落ち込みます。なので一瞬加速しない間があり、「あれっ?」と思ってアクセル開度を追加すると、突然加速します。慣れれば解決できる「クセ」かもしれませんが、これは乗り辛いです。
トランクはやはり狭いです。深さは二段階で、深くすると53cmとそこそこあります。しかし幅100cmはともかく、奥行53cmは小さいです。もちろんロードバイク積載は無理です。
というわけでスイフト、全体的な印象は悪くないです。
ただし指摘したパワートレインのクセ? は改善を望みたいところです。三代目スイフトはまだデビューして間もないし、もう少し熟成待ちですかね。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-12.htm#day28
今年最後の試乗レポートです。
東京モーターショーに合わせてデビューしたばかりの四代目インプレッサ。年内ギリギリに試乗車が用意されたとのことで、早速トライしました。乗ったのは1600ccエンジンを搭載する1.6i-Lです。

スバル・四代目インプレッサ
まず見た目の印象ですが、今度のはかっこいい上に、一目で「あっスバルだな」とわかります。これまでスバルのデザインっていうのはインプレッサもレガシィも、最初は違和感ありまくりで、数年経ってようやく目が慣れてくる、というパターンが多かったのですが、今度のインプレッサは最初から「いいね!」と思わせます。先代と比べてサイズをほとんど拡大させなかったのも好感を持てます。
そして乗ってみた印象ですが、これまたとても良かったです。
いろいろな部分が今風にアップデートされていて、スキのなさを感じました。
特にエンジンを1600ccにしたのは大正解です。以前から何度か指摘してきた通り、最近の肥大化したCセグメントで1500ccエンジンはもはや限界。車体に対してこんなにバランスの悪いエンジンを搭載しているのはガラパゴス日本だけでは、と思うくらいです。
しかし新型インプレッサは日本の悪しき税制を無視して、自動車としてのバランスを考えて主力エンジンを100ccプラスしました。このプラスにより加速や巡航に無理がなくなり、新しいインプレッサは実にスムーズです。そして燃費も期待できるでしょう。
主力エンジンを1500ccから1600ccにしたスバルの選択を、ワタシは強く支持します。
内装は先代のは翼を広げて、そのままパタパタと飛んでいっちゃいそうな仰々しいインテリアでしたが、それに比べると、とてもシンプルになりました。まあ先代のも嫌いではありませんが(汗)。今度のは「個性がない」「物足りない」という意見も出るかもしれませんが、変なクセがなくて、個人的には好みです。
インプレッサは歴代、シートがよくできていると評判でした。
新型は柔らかめの造りですが、運転のしやすさはなかなかでした。感動するほどではないですが、良いシートの部類に入るでしょう。後席もこのクラスでは十分広いです。
トランクは床面が高めで、スペースは広いです。デュアリスと似ています。サイズは幅106cm、奥行80cm。試していませんが、ロードバイクはどうにか積載できそうです。
全般的に良い部分が目立ったインプレッサですが、イマイチに思ったのは巨大なドアミラーです。ミニバンばりにほぼ正方形の巨大ミラーは、確かに見やすいことは見やすいです。しかし天地方向を広げたところで、よく見えるようになるのは上の部分だけ。車高が高いクルマでもないし、オートバイが空を飛んでいるわけでもないので、上方向がよく見えてもほとんど意味はありません。一方デメリットとして前方視界が遮られ、見た目にもカッコ悪くなり、空力が悪化し燃費にも悪影響が出ます。最近の日本車はインプレッサに限らずミラーが巨大ですが、その巨大さは本当に必要なのかどうか見直すべきでしょう。
というわけで、いろいろ書きましたが新型インプレッサの印象はよかったです。
モデルチェンジしたばかりの最初期型でこの出来なら悪くないでしょう。スバルは毎年細かい改良を継続するメーカーなので、今後熟成されればかなり良くなるはずです。このクラスを検討するときには確実に候補になるでしょう。
ただ一つ考えたのは、スバルが、あるいはトヨタ・スバル連合が、インプレッサをなぜわずか4年でフルモデルチェンジし、今後どう位置づけて誰に売っていくのか、今ひとつ見えてこないことです。これまでのインプレッサはWRC(世界ラリー選手権)での輝かしい栄光をベースに、十数年にわたりWRXグレードや各種限定車をリリースし続けて、ブランドバリューを高めて熱心なマニアの心をわしづかみにし続けてきました。
しかし、WRCに撤退してしまった以降にモデルチェンジされた四代目は、今後復活するならまだしも、現時点ではラリーの面影はありません。現状では単なるCセグメントの実用車であり、これまでのマニアを惹き付けるのはとても無理でしょう。
そして、単なるCセグメントの実用車だと、トヨタ・オーリスとキャラが完全に被り、日本でも世界でも、共食いが発生するだけでは、と思います。
例えばオーリスに対するインプレッサが、VWゴルフに対するアウディA3の関係になるのなら、一つの理想形としてアリだと思います。しかし現時点では、インプレッサにそこまでのプレミアムなバリューを見出すほどではありません。
というわけで、今後トヨタ・スバル連合がインプレッサをどう位置づけていくのかは気になります。インプレッサは元々の人気、期待値が高いだけに、戦略を失敗すると不人気化し、中古車としてのリセールが崩れる懸念もあります。というわけで、中古車マニアとしては新型インプレッサはすぐには手を出しづらく、しばらくは様子見ですかね…。
リンク用URL - http://www.akimitsu.net/column/2011-12.htm#day30
Last updated : 2011.12.30